ただ熱く、主人公にとって都合のよい展開ばかりの漫画では断じてない。
命がけの舞台で迷い、突っ走り、後悔し、それでも手を伸ばし、あがき、答えの出ないこともある。そのどれもが、もどかしく、それなのに輝いていて、私たちがおよそ経験の出来ないだろう瞬間や、私たちでは出来ないだろう判断を、漫画を通じて体験することが出来る。
力強いタッチの絵と、物語のクールな展開が、次のページをめくらせる。過去の作品とは言え、長く多くの人に響く葛藤と成長の物語。
主人公が好きになれなくとも、必ずあなたを惹きつける。主人公の成長を自分ごとに捉える人、部下の成長を見守るように感じる人、親族のように・・・と、読む人それぞれがほっとけない主人公がここにいる。